Broadcom Advanced Control Suite 2 を使用する:
Broadcom NetXtremeィ 57XX ユーザーガイド
Broadcom Advanced Control Suite 2 の概要
Broadcom Advanced Control Suite 2 ソフトウェアをインストールする
Broadcom Advanced Control Suite 2 を更新する
Broadcom Advanced Control Suite 2 を削除する
Broadcom Advanced Control Suite 2 を起動する
Broadcom Advanced Control Suite 2 を使用する
Broadcom Advanced Control Suite 2 の概要
Broadcom Advanced Control Suite 2 (BACS2) は、統合型ユーティリティであり、システムにインストールされている各 Broadcom NetXtreme Gigabit Ethernet アダプタに関する役に立つ情報を提供します。BACS2 では、各アダプタの詳細なテスト、診断、分析を実行できるうえ、プロパティ値の表示と変更やトラフィック情報の表示もできます。BACS2 には、次の 3 つのペインがあります。
Broadcom Advanced Control Suite 2 によって提供される情報
Broadcom Advanced Control Suite 2 は、システムのすべてのネットワーク アダプタをリストし、各アダプタに関して以下の情報を提供します。
メモ: Broadcom アダプタまたはオペレーティング システムによっては、利用できないタブ、プロパティ、またはオプションもあります。
バイタル サイン: システム内にあるすべての LAN アダプタの情報が一目でわかります。
リソース: 選択したアダプタのリソース設定が表示されます。
ハードウェア: 選択したアダプタのハードウェア情報が表示されます。
詳細設定: 選択したアダプタで利用可能なプロパティとその値が表示されます。
統計: 選択したアダプタの詳細にわたる性能の統計が表示されます。
テスト、診断、および分析
以下のテスト、診断、および分析機能が備わっています。
ネットワーク テスト: リモート ステーションへのネットワークの接続性を確認します。
診断:Broadcom ネットワーク アダプタについて総合的な診断を行います。
ケーブル分析: ネットワーク ケーブルが長すぎることによって、ネットワーク パフォーマンスに影響を与えないかどうかを確認します。
Broadcom Advanced Control Suite 2 ソフトウェアをインストールする
Broadcom Advanced Control Suite 2 (BACS2) ソフトウェアおよび関連する管理アプリケーションは、インストール CD からインストールできます。視覚的な対話型インストール モード (「InstallShield インストーラを使用する」を参照) と、無人インストール (「サイレント インストールを使用する」を参照) 用コマンド ライン サイレント モードの両方を使用できます。
メモ:
InstallShield インストーラを使用する
- インストール CD を CD-ROM ドライブに挿入します。
- インストール CD で、BACS Setup.exe ファイルが保存されたフォルダを開きます。
- Setup.exe をダブルクリックします。
- Broadcom Management Programs の画面で [次へ] をクリックして、[InstallShield Wizard] を表示します。
- 使用承諾契約を読み、[I accept the terms in the license agreement/使用承諾契約の条項に同意します]、[次へ] を順にクリックして続行します。
- [次へ] をクリックして、デフォルトのインストールを実行します。
- [インストール] をクリックします。
- インストール プロセスの最後に [OK] をクリックした後で [完了] をクリックして、ウィザードを終了します。
サイレント インストールを使用する
サイレント インストールを実行するには、インストール CD に含まれている、ご使用のオペレーション システム用の BACS ディレクトリの Silent.txt をご覧ください。
Broadcom Advanced Control Suite 2 を更新する
メモ: 更新を開始する前に、すべてのアプリケーション、ウィンドウまたはダイアログ ボックスを閉じておきます。
「Broadcom Advanced Control Suite 2 ソフトウェアをインストールする」の手順に従ってください。
Broadcom Advanced Control Suite 2 を削除する
Broadcom Advanced Control Suite 2 を起動する
[コントロール パネル] で、[Broadcom Control Suite 2] をクリックします。
Broadcom Advanced Control Suite 2 を使用する
BACS2 を起動します。目的の情報が表示されるタブ、または必要なテスト、診断、分析、アダプタのプロパティ設定を実行できるタブをクリックします。
バイタル サイン
[バイタルサイン] タブには、システムにインストールされている Broadcom NetXtreme Gigabit Ethernet アダプタなどのネットワーク アダプタに関する役に立つ情報が表示されています。アダプタのリンク ステータス、ネットワークの接続性などの情報が含まれます。取り付けられているネットワーク アダプタに関する情報を表示するには、[名前] ペインにリストされているアダプタ名をクリックします。
メモ: 他社製のネットワーク アダプタに関する情報は、Broadcom ネットワーク アダプタのものよりも情報のカバー範囲が狭くなります。
MACアドレス: メーカーによりアダプタに割り当てられている物理的な MAC (Media Access Control) アドレスです。物理アドレスがすべて 0 になることはありません。
固定 MAC アドレス: ネットワーク アダプタに割り当てられている一意のハードウェア アドレスです。
IP アドレス: アダプタに関連付けられているネットワーク アドレスです。IP アドレスがすべて 0 である場合、関連付けられているドライバがインターネット プロトコル (IP) にバインドされていないことを示しています。
IPv6 アドレス: IPv6 プロトコルでアダプタに関連付けられているネットワーク アドレスです。
ドライバ ステータス: 選択したアダプタに関連付けられているドライバのステータスを示します。
ロード済み: 通常動作モードです。アダプタに関連付けられているドライバは、Windows によってロードされ、動作しています。
ロード未完了: アダプタに関連付けられているドライバは、Windows によってロードされていません。
利用不可: アダプタに関連付けられているドライバから取得可能な値はありません。
ドライバ名/ドライバ バージョン/ドライバ更新日付: アダプタに関連付けられているソフトウェア ドライバのファイル名、バージョン、作成日付です。
オフロード機能: アダプタによってサポートされるオフロード機能です。
LSO: Large Send Offload (大量送信オフロード) は、TCP などの上位レベル プロトコルによって大きなデータ パケットがヘッダを付加した小さな一連のパケットに分割されるのを回避します。
CO: Checksum Offload (チェックサム オフロード) は、送受信トラフィックの TCP/IP/UDP チェックサムをホスト CPU ではなくアダプタ ハードウェアで計算できるようにします。
ネットワーク ステータス: 以下のネットワーク ステータス情報を確認できます。
リンク ステータス: リンクが確立されると、インジケータは緑になります。インジケータが赤い場合、リンクは確立されていません。
速度: アダプタのリンク速度です。
二重通信: アダプタが半二重、全二重のどちらで動作しているかを示します。
リソース
バス タイプ: アダプタが使用する入力/出力 (I/O) インターコネクトのタイプです。
スロット番号: アダプタが使用するシステム ボード上の PCI スロット番号です。PCI Express™ タイプのアダプタの場合、この項目は表示されません。
バス速度 (MHz): アダプタが使用するバス クロック シグナルの周波数です。PCI Express タイプのアダプタの場合、この項目は表示されません。
バス幅 (ビット): バスがアダプタとの間で一度に転送できるビット数です。PCI Express タイプのアダプタの場合、この項目は表示されません。
バス番号: アダプタをインストールしたバスの番号を示します。
デバイス番号: オペレーティング システムによってアダプタに割り当てられた番号です。
機能番号: アダプタのポート番号です。シングルポートのアダプタの場合、機能番号は 0 になります。2 ポートのアダプタの場合、最初のポートの機能番号は 0 に、2 つ目のポートの機能番号は 1 になります。
割り込み要求: アダプタに関連付けられている割り込み線番号です。有効値の範囲は 2 〜 25 です。
メモリ アドレス: アダプタに割り当てられている、メモリにマップされたアドレスです。この値が 0 になることはありません。
ハードウェア
ASIC バージョン: Broadcom アダプタのチップ バージョンです (他社製アダプタの場合には、この情報は表示されません)。
ファームウェア バージョン: Broadcom アダプタのファームウェア バージョンです (他社製アダプタの場合には、この情報は表示されません)。
ベンダID: ベンダ ID です。
デバイスID: デバイス ID です。
サブシステムベンダID: サブシステム ベンダ ID です。
サブシステムID: サブシステム ID です。
詳細設定
[詳細設定] タブでは、選択したアダプタの利用可能なプロパティの値を表示および変更できます。利用可能なプロパティとその設定について以下で説明します。プロパティの値を表示するには、[プロパティ] リスト内のプロパティ名をクリックします。プロパティの値は [値] ボックスに表示されます。値を変更するには、必要に応じて [値] リスト内の項目をクリックするか新しい値を入力します (選択オプションはプロパティごとに異なります)。
メモ:
802.1p QOS
802.1p QOS のプロパティは、QOS (Quality of Service、サービス品質) をイネーブルします。これは IEEE (Institute of Electrical and Electronics Engineering、米電気電子学会) の仕様であり、必要な品質レベル、信頼性、待ち時間を実現するために、トラフィックのタイプに応じて、さまざまなタイプのネットワーク トラフィックを異なる方式で制御するものです。このプロパティは、デフォルトでディスエーブルに設定されています。ネットワーク環境が QoS をサポートしている場合を除いて、QoS はイネーブルしないでください。イネーブルすると、問題が発生する可能性があります。
Checksum Offload(チェックサム オフロード)
チェックサム機能は通常、プロトコル スタックによってコンピュータ計算されます。Checksum Offload (チェックサム オフロード) のプロパティ値のいずれか (None (なし) 以外) を選択すると、ネットワーク アダプタによるチェックサムの計算が可能になります。
Rx TCP/IP Checksum (Rx TCP/IP チェックサム): TCP/IP/UDP の受信パケットの Checksum Offload (チェックサム オフロード) をイネーブルします。
Tx TCP/IP Checksum (Tx TCP/IP チェックサム): TCP/IP/UDP の転送パケットの Checksum Offload (チェックサム オフロード) をイネーブルします。
Tx/Rx TCP/IP Checksum (Tx/Rx TCP/IP チェックサム) (デフォルト): TCP/IP/UDP の受信/転送パケットの Checksum Offload (チェックサム オフロード) をイネーブルします。
None (なし): Checksum Offload (チェックサム オフロード) をディスエーブルします。
Ethernet@Wirespeed™
Ethernet@Wirespeed プロパティは、ケーブル プラントに 2 組のワイヤしかないとき、Gigabit Ethernet アダプタをイネーブルし、低速でリンクを確立します。デフォルトでは、このプロパティは [Enable/イネーブル] に設定されます。Ethernet@Wirespeed をディスエーブルするには、設定を [Disable/ディスエーブル] に変更します。
Disable (ディスエーブル): Ethernet@Wirespeed をディスエーブルします。
Enable (イネーブル) (デフォルト): Ethernet@Wirespeed をイネーブルします。
Flow Control(フロー コントロール)
Flow Control (フロー コントロール) のプロパティは、PAUSE フレームの受信・転送のイネーブルとディスエーブルを切り替えます。PAUSE フレームは、ネットワーク アダプタとスイッチで速度をコントロールできるようにします。PAUSE フレームを受信している側は、一時的に受信を停止します。
Auto (自動) (デフォルト): PAUSE フレームの受信と転送が最適化されます。
Disable (ディスエーブル): PAUSE フレームの受信と転送がディスエーブルされます。
Rx PAUSE: PAUSE フレームの受信がイネーブルされます。
Rx/Tx PAUSE: PAUSE フレームの受信と転送がイネーブルされます。
Tx PAUSE: PAUSE フレーム転送がイネーブルされます。
Large Send Offload (大量送信オフロード)
TCP の区分化は通常、プロトコル スタックによって実行されます。Large Send Offload (大量送信オフロード) のプロパティをイネーブルすると、ネットワーク アダプタによる TCP の区分化が可能になります。
Disable (ディスエーブル): Large Send Offload (大量送信オフロード) をディスエーブルします。
Enable (イネーブル) (デフォルト): Large Send Offload (大量送信オフロード) をイネーブルします。
Log Information Messages (情報メッセージを記録)
イベント ログに情報メッセージを記録します。
Enable (イネーブル): イベント ログに情報メッセージを記録します。
Disable (ディスエーブル) (デフォルト): イベント ログへの情報メッセージの記録を無効にします。
Log Warning Messages (警告メッセージを記録)
イベント ログに警告メッセージを記録します。
Enable (イネーブル): イベント ログに警告メッセージを記録します。
Disable (ディスエーブル) (デフォルト): イベント ログへの警告メッセージの記録を無効にします。
Locally Administered Address (ローカル管理アドレス)
Locally Administered Address (ローカル管理アドレス) は、ユーザー定義の MAC アドレスで、ネットワーク アダプタにもともと割り当てられている MAC アドレスの代わりに使用されます。ネットワーク内にあるアダプタには、それぞれ一意の MAC アドレスが必要です。このローカル管理アドレスは、12 桁の 16 進数で構成されています。
Value (値): アダプタに一意のノード アドレスを割り当てます。
Not Present (存在しません) (デフォルト): 工場出荷時に割り当てられたノード アドレスをアダプタに使用します。
ローカル管理アドレスについて、該当する割り当て範囲と例外は以下のとおりです。
Speed & Duplex (速度と二重通信方式)
Speed & Duplex (速度と二重通信方式) のプロパティでは、ネットワークへの接続速度や通信方式を設定します。全二重通信方式モードにすると、アダプタでのネットワーク データ受信・転送が同時にできるようになります。ファイバ アダプタの場合、このプロパティは使用できません。
10 Mb Full (10 Mb 全二重): 速度を 10Mbit/秒に、通信方式を全二重に設定します。
10 Mb Half (10 Mb 半二重): 速度を 10Mbit/秒に、通信方式を半二重に設定します。
100 Mb Full (100 Mb 全二重): 速度を 100Mbit/秒に、通信方式を全二重に設定します。
100 Mb Half (100 Mb 半二重): 速度を 100Mbit/秒に、通信方式を半二重に設定します。
Auto (自動) (デフォルト): 速度と通信方式をネットワークに最適な接続に設定します (推奨)。
メモ:
- [Auto/自動] を設定しておくことをお勧めします。この設定にしておくと、ネットワーク アダプタが動的にネットワークの回線速度を検出できるようになります。ネットワークの容量が変化するたびに、自動検出により新しい回線速度と二重通信方式にネットワーク アダプタが調整されます。1 Gbit/秒の転送速度がサポートされている場合、[Auto/自動] を選択するとこの速度がイネーブルされます。
- [10 Mb Half/10 Mb 半二重] や [100 Mb Half/100 Mb 半二重] を選択すると、ネットワーク アダプタのネットワークへの接続が半二重モードに強制されます。ただし、ネットワークで半二重通信モード動作が設定されていない場合は、ネットワーク アダプタが機能しない場合もあります。
- [10 Mb Full/10 Mb 全二重] や [100 Mb Full/100 Mb 全二重] を選択すると、ネットワーク アダプタのネットワークへの接続が全二重モードに強制されます。ただし、ネットワークが同じモードで動作するよう設定されていない場合、ネットワーク アダプタが機能しない場合もあります。
Wake Up Capabilities(節電モードからの起動能力)
Wake Up Capabilities (節電モードからの起動能力) のプロパティを使用すると、ネットワーク起動フレームの受信時に低電力モードからネットワーク アダプタを起動することができます。起動フレームには、 Magic Packet™ と Wake Up Frame (起動フレーム) の 2 種類が選択できます。
Both (両方) (デフォルト): 起動フレームとして、Magic Packet と Wake Up Frame (起動フレーム) の両方を選択します。
Magic Packet: 起動フレームとして Magic Packet を選択します。
None (なし): 起動フレームは選択されません。
Wake Up Frame (起動フレーム): 起動フレームとして Wake Up Frame (起動フレーム) を選択し、ping や ARP (Address Resolution Protocol) の受信などのイベント発生時にネットワーク アダプタによりシステムが起動できるようにします。
WOL Speed (WOL 速度)
WOL Speed (WOL 速度) のプロパティは、ネットワーク アダプタが Wake on LAN モードの場合にネットワーク アダプタがネットワークに接続する速度を設定します。
10Mb: 速度を 10 Mbit/秒に設定します。これは、システムが起動フレームを待つスタンバイ モードにあるときのネットワーク速度です。
100 Mb: 速度を 100 Mbit/秒に設定します。
Auto (自動) (デフォルト): ネットワーク接続に最適な速度に設定します。
Lowest Speed Advertised (通知されている最低速度)(デフォルト): システムの一時停止またはシャットダウン時にリンク パートナーが通知する速度に従い、可能な最低の速度にネゴシエートします。このオプションは、一部のデバイスでは使用できません。また場合によっては使用できないときがあります。このオプションは、デフォルトで選択されています。
メモ: 次のプロパティは、Windows Vista オペレーティング システムに関連するものです。
Interrupt Moderation (割り込み調節)
Interrupt Moderation (割り込み調節) のプロパティは、割り込みを調節できるようにするためのもので、パケット伝送時およびパケット受信時に CPU への割り込みレートを制限します。
Enable (イネーブル) (デフォルト): 割り込み調節をイネーブルします。
Disable (ディスエーブル): 割り込み調節をディスエーブルします。
Network Address (ネットワーク アドレス)
Network Address (ネットワーク アドレス) は、Locally Administered Address (ローカル管理アドレス) のプロパティの Vista 版です。「Locally Administered Address (ローカル管理アドレス)」を参照してください。
Large Send Offload (大量送信オフロード)(IPv4)
Large Send Offload (大量送信オフロード)(IPv4) のプロパティは、IPv4 プロトコルのバージョン 1 を使用して LSO を設定できるようにします。
Enable (イネーブル) (デフォルト): Large Send Offload (大量送信オフロード) をイネーブルします。
Disable (ディスエーブル): Large Send Offload (大量送信オフロード) をディスエーブルします。
Large Send Offload (大量送信オフロード) v2 (IPv4)
Large Send Offload (大量送信オフロード) v2 (IPv4) のプロパティは、IPv4 プロトコルのバージョン 2 を使用して LSO を設定できるようにします。
Enable (イネーブル) (デフォルト): Large Send Offload (大量送信オフロード) をイネーブルします。
Disable (ディスエーブル): Large Send Offload (大量送信オフロード) をディスエーブルします。
Large Send Offload (大量送信オフロード) v2 (IPv6)
Large Send Offload (大量送信オフロード) v2 (IPv6) のプロパティは、IPv6 プロトコルのバージョン 2 を使用して LSO を設定できるようにします。
Enable (イネーブル) (デフォルト): Large Send Offload (大量送信オフロード) をイネーブルします。
Disable (ディスエーブル): Large Send Offload (大量送信オフロード) をディスエーブルします。
TCP/UDP Checksum Offload (TCP/UDP チェックサム オフロード)(IPv4)
TCP/UDP Checksum Offload (TCP/UDP チェックサム オフロード)(IPv4) のプロパティは、IPv4 プロトコルのチェックサム オフロードを設定できるようにします。
Disable (ディスエーブル): Checksum Offload (チェックサム オフロード) をディスエーブルします。
Rx Enabled (Rx イネーブル): TCP/IP/UDP の受信パケットの Checksum Offload (チェックサム オフロード) をイネーブルします。
Tx Enabled (Tx イネーブル): TCP/IP/UDP の転送パケットの Checksum Offload (チェックサム オフロード) をイネーブルします。
TX & Rx Enabled (TX および RX イネーブル)(デフォルト): TCP/IP/UDP の受信/転送パケットの Checksum Offload (チェックサム オフロード) をイネーブルします。
TCP/UDP Checksum Offload (TCP/UDP チェックサム オフロード)(IPv6)
TCP/UDP Checksum Offload (TCP/UDP チェックサム オフロード)(IPv6) のプロパティは、IPv6 プロトコルのチェックサム オフロードを設定できるようにします。
Disable (ディスエーブル): Checksum Offload (チェックサム オフロード) をディスエーブルします。
Rx Enabled (Rx イネーブル): TCP/IP/UDP の受信パケットの Checksum Offload (チェックサム オフロード) をイネーブルします。
Tx Enabled (Tx イネーブル): TCP/IP/UDP の転送パケットの Checksum Offload (チェックサム オフロード) をイネーブルします。
TX & Rx Enabled (TX および RX イネーブル)(デフォルト): TCP/IP/UDP の受信/転送パケットの Checksum Offload (チェックサム オフロード) をイネーブルします。
Receive Side Scaling (サイド スケーリングを受信)
Receive Side Scaling (サイド スケーリングを受信) のプロパティは、複数 CPU 間のネットワーク負荷分散を設定できるようにします。
Enable (イネーブル) (デフォルト): Enable Receive Side Scaling (サイド スケーリングを受信) をイネーブルします。
Disable (ディスエーブル): Enable Receive Side Scaling (サイド スケーリングを受信) をディスエーブルします。
Priority および VLAN
Priority および VLAN のプロパティは、ネットワーク トラフィックの優先度および VLAN タギングの両方を有効にできます。VLAN タギングは、VLAN ID 設定が 0 (ゼロ) 以外の値に設定されている場合にのみ行われます。
Priority および VLAN が有効 (デフォルト): パケットの優先度および VLAN タギングを利用できます。
Priority および VLAN が無効: パケットの優先度および VLAN タギングは利用できません。
Priority が有効: パケットの優先度のみを利用できます。
VLAN が有効: VLAN タギングのみを利用できます。
メモ: 中間ドライバが VLAN タギング用にネットワーク アダプタを管理している場合、[Priority および VLAN が無効] および [Priority が有効] 設定を使用しないでください。[Priority および VLAN が有効] 設定を使用して、VLAN ID を 0 (ゼロ) に変更します。
VLAN ID
Priority および VLAN 設定として [Priority および VLAN が有効] が選択されている場合に、VLAN タギングをイネーブルし、VLAN ID を設定します。VLAN ID の範囲は 1 〜 4094 で、接続されたスイッチの VLAN タグ値と一致していなければなりません。このフィールドの値を 0 (デフォルト) にすると、VLAN タギングが無効になります。
NDIS ミニポート ドライバを使用した VLAN タギングのリスク評価
Broadcom の NDIS 6.0 ミニポート ドライバを使用すると、Broadcom アダプタを含むシステムがタグ付けされた VLAN に接続できるようになります。Window XP システムでは、この機能は中間ドライバを使用した場合にのみサポートされていました (例:Broadcom Advanced Server Program - BASP)。しかし、NDIS 6 ドライバの VLAN のサポートは、BASP とは異なり、1 つの VLAN ID のみに対応しています。
また NDIS 6.0 ドライバは、BASP とは異なり、発信パケットの VLAN タギングのみを提供しており、VLAN ID メンバーシップに基づく受信パケットのフィルタリングは提供していません。これはすべてのミニポート ドライバでデフォルトの動作となっています。VLAN メンバーシップに基づくフィルタリングパケットが存在しないとセキュリティ上の問題が発生する場合がありますが、次の方法により、このドライバ制限に基づく IPv4 ネットワーク用のリスク評価を行うことができます。
複数の VLAN を持つ、適切に設定されたネットワークは、各 VLAN に別個の IP セグメントを維持する必要があります。これが必要となる理由は、発信トラフィックが、どのアダプタ (仮想または物理) にトラフィックを流すかを特定する上でルーティング テーブルに依存しており、VLAN メンバーシップに基づいてアダプタを特定しているわけではないからです。
Broadcom の NDIS 6.0 ドライバにおける VLAN タギングのサポートは、伝送トラフィック (Tx) のみに制限されており、異なる VLAN からの受信トラフィック (Rx) がオペレーティング システムにまで流れてしまう危険性があります。しかし、上記のような適切に設定されたネットワークを前提とする場合には、IP 区分化やスイッチ VLAN 設定は、リスクを制限するために追加のフィルタを使用できる場合があります。
連続的な接続シナリオでは、VLAN メンバーシップのフィルタリングが発生しないため、同一の IP セグメントに存在する 2 台のコンピュータは、VLAN 設定にかかわらず通信できます。しかし、VLAN 環境ではこの接続タイプは一般的なものではないため、このシナリオでは、セキュリティ違反がすでに発生しているという仮定になっています。
上記のリスクが回避すべきものであり、VLAN ID メンバーシップのフィルタリングが必要な場合には、中間ドライバを通じたサポートが必要になります。
ネットワーク テスト
[ネットワークテスト] タブでは、IP ネットワークの接続性を検証できます。このテストは、ドライバが正しくインストールされているかどうかを確認し、また、同一サブネット上で他に指定されている IP アドレスやゲートウェイへの接続性を検証します。ネットワーク テストでは TCP/IP が使用されます。ネットワーク テストでは ICMP パケットをリモート システムに送信し、応答を待ちます。ゲートウェイが設定されている場合は、リモート システムにパケットが自動的に送信されます。ゲートウェイが設定されていない場合、またはゲートウェイに到達できない場合は、宛先の IP アドレスを指定するよう要求されます。
メモ: ネットワーク テストを実行するには、管理者特権が必要です。
診断
[診断] タブでは、Broadcom NetXtreme Gigabit Ethernet アダプタの物理コンポーネントを対象にした診断テストを実行することができます。テストは、継続的に実行されます。[パス/失敗] コラムのパス数と失敗数は、テストが実行されるたびに増加します。たとえば、テストが 4 回実行され、失敗がなかった場合、[パス/失敗] コラムの値は 4/0 です。パスが 3 回で失敗が 1 回あった場合、[パス/失敗] コラムの値は 3/1 です。
メモ:
- 診断を実行するには、管理者特権が必要です。
- テストの実行中に、ネットワーク接続が一時的に失われます。
コントロール レジスタ: このテストはネットワーク アダプタ レジスタの読み書き能力を検証するもので、レジスタに対してさまざまな値を書き込み、その結果を検証します。デバイス ドライバはネットワーク コントローラ レジスタを使用し、データ送受信などのネットワーク機能を実行します。テストに失敗した場合は、アダプタが正しく動作していない可能性があります。
MII レジスタ: このテストは、物理層 (PHY) のレジスタの読み書き能力を検証します。物理層は、ワイヤ上の電気信号を制御し、1,000 Mbit/秒というネットワーク速度を設定するために利用されています。
EEPROM: このテストは、EEPROM (Electrically Erasable Programmable Read-only Memory) の一部を読み出し、チェックサムをコンピュータ計算して EEPROM のコンテンツを検証します。コンピュータ計算したチェックサムが EEPROM 内に保存されているチェックサムと異なる場合、テストは失敗となります。EEPROM イメージのアップグレードでは、このテストのコードを変更する必要はありません。
内部メモリ: このテストでは、アダプタの内部メモリが正しく機能しているかを確認します。テスト時は、パターン化された値をメモリに書き込み、その結果を読み出します。誤った値が読み戻されると、テストは失敗となります。内部メモリが正しく機能していないと、アダプタは機能しません。
チップ上 CPU: このテストでは、アダプタ内の内部 CPU の動作を検証します。
割り込み: このテストでは、NDIS (Network Device Driver Interface Specification) ドライバがアダプタからの割り込みを受信できるかどうかを検証します。
ループバック - MAC/ループバック - PHY: このテストでは、NDIS ドライバとアダプタ間でパケットの送受信ができるかどうかを検証します。
LED テスト: このテストでは、特定のアダプタを識別するために、すべての LED を 5 回点滅させます。
ケーブル分析
[ケーブル分析] タブでは、Ethernet ネットワーク内の Ethernet CAT 5 ケーブル接続の各ワイヤの組み合わせの状態をモニタすることができます。この分析により、ケーブルの品質が測定され、IEEE 802.3ab 仕様に準拠しているかどうかが比較されます。
メモ:
ケーブル分析を実行するには:
テスト結果について、以下に説明します。
良好: ケーブル/PCB の信号パスは良好ですが、ギガビット リンクは確立されていません。
クロス: ピンがショートであるか、2 つ以上のケーブル/PCB の信号パスでクロストークが生じています。
オープン: より線対に対して、ピンのどちらか一方または両方がオープンです。
ショート:同一のより線対に接続されている 2 つのピンが同時にショートしました。
ノイズ: 常にノイズが発生しています (強制 10/100 が原因として考えられます)。
GB リンク: ギガビット リンクが稼働中です。
該当なし: アルゴリズムが結論に達することができませんでした。
メモ: ノイズ以外について、ケーブル長のすべてのテスト結果は有効でした。
テスト結果に影響を与える可能性があるいくつかの要素があります。
統計
[統計] タブでは、トラフィック統計を確認することができます。この情報は、ネットワーク アダプタが Broadcom 製でなくても確認できますが、 統計情報と統計の対象は、Broadcom アダプタの方が広範囲にわたります。
全般
フレーム Tx. OK: 無事転送されたフレーム数のカウントです。このカウンタは、転送ステータスが Transmit OK (転送 OK) とレポートされるとインクリメントします。
フレーム Rx. OK: 無事受信されたフレーム数のカウントです。これには、長すぎるフレーム、フレーム チェック シーケンス (FCS)、長さ・アラインメント エラー、内部 MAC サブレイヤ エラーによるフレーム損失などが発生したフレームは含まれません。このカウンタは、受信ステータスが Receive OK (受信 OK) とレポートされるとインクリメントします。
伝送フレーム Tx.: 無事転送された伝送データ フレーム数のカウントです。
マルチキャスト フレーム Tx.: 同報通信アドレス以外のグループ宛先アドレスに無事転送されたフレーム数のカウントです (ステータス値は Transmit OK)。
同報通信フレーム Tx.: 同報通信アドレスに無事転送されたフレーム数のカウントです (転送ステータスは Transmit OK)。マルチキャスト アドレスへ転送されたフレームは同報通信フレームにはならないため、除外されます。
伝送フレーム Rx.: 無事受信された伝送データ フレーム数のカウントです。
マルチキャスト フレーム Rx.: 無事受信され、アクティブの非同報通信グループ アドレスに伝送されたフレーム数のカウントです。これには、長すぎるフレーム、FCS、長さ・アラインメント エラー、内部 MAC サブレイヤ エラーによるフレーム損失などが発生したフレームは含まれません。このカウンタは Receive OK ステータスが示されるとインクリメントします。
同報通信フレーム Rx.: 無事受信され、同報通信グループ アドレスに伝送されたフレーム数のカウントです。このカウントには、長すぎるフレーム、FCS、長さ・アラインメント エラー、内部 MAC サブレイヤ エラーによるフレーム損失などが発生したフレームは含まれません。このカウンタは Receive OK ステータスが示されるとインクリメントします。
フレーム Rx. の CRC エラー: CRC エラーで受信されたフレーム数です。
IEEE 802.3
フレーム Rx. のアラインメント エラー: 長さが 8 ビットバイトで積分できない数値であるために FCS チェックを通過できないフレーム数のカウントです。このカウンタは、受信ステータスが Alignment Error (アラインメント エラー) とレポートされるとインクリメントします。
フレーム Tx. の衝突 x1 回: 衝突が 1 回あったものの、無事転送が済んだフレーム数のカウントです。このカウンタは、転送結果が Transmit OK (転送 OK) とレポートされ、試行値が 2 になるとインクリメントします。
フレーム Tx. の衝突 x2 回以上: 衝突が複数回あったものの、無事転送が済んだフレーム数のカウントです。このカウンタは、転送ステータスが Transmit OK (転送 OK) とレポートされ、試行変数の値が 2 より大きく、試行限界値以下のときインクリメントします。
フレーム Tx. (据え置き後): 媒体がビジーであったために、最初の試行で転送が遅延されたフレーム数のカウントです。衝突に関連したフレームはカウントされません。
カスタム
メモ: カスタム統計は、Broadcom ネットワーク アダプタがイネーブルされている場合にのみ利用することができます。
FCS が劣悪なためフレームサイズが 64 バイト以下になっています: FCS が劣悪なためにフレームサイズが 64 バイト以下になったフレーム数です。
MAC Rx. (ポーズコマンドあり、および長さ = 0): ポーズ コマンドで指定され、長さが 0 である MAC コントロール フレームがあることを示します。
MAC Rx. (ポーズコマンドあり、および長さ>0): ポーズ コマンドで指定され、長さが 0 よりも大きい MAC コントロール フレームがあることを示します。
MAC Rx. (ポーズ コマンドなし): ポーズ コマンドで指定されていない MAC コントロール フレームがあることを示します。
MAC で Xon を送信: X-on での MAC 転送がオンになっています。
MAC で Xoff を送信: X-on での MAC 転送がオフになっています。
大量送信オフロードの転送要求: アダプタが TCP の区分化を実行するパケットの転送を要求された回数です。
設定
[設定] タブでは、設定オプションを設定することができます。[NIC節電モード] オプションは、モバイル コンピューティング用に設計されたオプションです。コンピュータがバッテリ電源を使用している場合は、リンク自動ネゴシエーションが無効にされて最低速度でリンクされるため、バッテリの寿命を延ばすことができます。
メモ: [NIC 節電モード] オプションが有効である場合は、アダプタに強制的に速度を設定することはできません。